むし歯にならないために
むし歯になる度に治療すれば問題ないと考える方もいらっしゃいますが、歯は削れば削るほどに寿命が縮みます。そのため、できるだけ歯を削らなくて済むように、むし歯の早期発見・早期治療が大切です。
当院では、お口の検査や歯のクリーニングを行う定期検診を導入しております。生活習慣やストレス、食生活などからむし歯リスクを調べたり、生活指導を受けたりもできますので、まずはお気軽にご相談ください。
むし歯の原因
唾液の量や抵抗力
唾液には、むし歯の進行を抑える働きがあります。
そのため、唾液の量や抵抗力は、むし歯リスクを左右する大きな要因と言えます。
食生活
食事の回数が多いほどに口の中が酸性になっている時間が長くなるため、むし歯のリスクが高まります。
食生活を改善すれば、むし歯リスクを低減できます。
歯磨き
間違った歯磨きを続けても、むし歯は防げません。
同じところに汚れが溜まり、いずれむし歯になってしまいます。
フッ素塗布の有無
フッ素塗布には、歯質を強化してむし歯のリスクを低減する効果が期待できます。
ストレス
ストレスは、唾液の減少を招くことで、むし歯のリスクを高める恐れがあります。
むし歯の再発を防ぐために原因に対処することが大切
むし歯を早期発見しても、多少は削ることになります。高価な補綴物で治療を受けても、またすぐに治療が必要になれば治療費が高くなってしまいます。
むし歯の再発を防ぐために、原因を解消することが大切です。当院では、むし歯の原因を突き止めて解消する「原因療法」に取り組んでおります。
むし歯の治療
初期むし歯は、口腔内を清潔に保つことで改善する可能性があるため、基本的には経過観察をします。定期的なフッ素塗布、フッ素入り歯磨き粉によるセルフケアで歯の再石灰化を促すことで、むし歯の進行を抑えられます。
むし歯が進行している場合は、病巣の部分を削ってコンポレットレジンや金属などを詰め、歯質を補わなければなりません。むし歯が神経に達している場合は、汚染組織を取り除いて消毒し、神経があったところに薬を詰めます。そして、かぶせ物を装着して歯質を補います。
さらにむし歯が進行しており、治療が困難と判断された場合には、抜歯が必要です。そして、入れ歯やブリッジ、インプラントなどで歯を補います。
当院では、歯の寿命をできる限り縮めないように、「ミニマムインターベーション」を心がけております。これは、むし歯治療における切削範囲を最小限に留める治療方針です。従来のむし歯治療のように大きく削らないため、歯の寿命が大きく縮むことがありません。
むし歯の治療
CO
歯を覆うエナメル質が溶けて白く濁った状態です。痛みやしみるといった自覚症状はありません。
丁寧なブラッシングやフッ素塗布によって改善する場合があります。
C1【エナメル質の虫歯】
エナメル質が溶けて黒ずんだ状態です。冷たいものがしみる場合がありますが、強い痛みを感じないため、放置してしまいがちです。
治療では、むし歯になったところを削ってレジンを詰めます。
C2
象牙質(歯質)にむし歯が進行した状態です。甘いものや冷たいものがしみるほか、まれに痛みを感じます。
むし歯の部分を削って詰め物をします。
C3
むし歯が歯の神経に達した状態です。熱いものがしみるようになったり、何もしていない状態で激痛が起きたりします。
治療では、神経を取り除き、神経が入っていた根管を消毒したうえで薬を詰めます。そして、被せ物をして歯質を補います。
C4
歯の大部分が失われた状態です。神経が壊死しているため、痛みは消失します。ただし、むし歯が治ったわけではなく、放置すると歯根部に膿が溜まって痛みが再発する恐れがあります。
ここまでむし歯が進行した場合は、抜歯が必要になることがほとんどです。抜歯後は、入れ歯やブリッジ、インプラントなどで歯を補います。
コンポジットレジンでダイレクトボンディング法
当院では、コンポレットレジン充填やダイレクトボンディング法で歯を修復しております。これは、歯を削ったところに白い樹脂を流し込み、歯の形を整える治療法です。歯を削る量と範囲を抑えられるため、歯の寿命を大きく縮めずに済みます。
また、型どりのような時間がかかる工程がなく、即日で治療が完了します。